植田さんと佐藤さん
ロゼワインを持つ植田さん=写真左=と、「さくらブルボンを味わって」と佐藤さん

春告げ〇〇〇

 海外から届くものの中にも、春を告げるものはある。生産時期が由来するものもあれば、「季節感を求める人の心に訴えよう」などと、ビジネス戦略的な理由から、春のものとされることもある。今回は、ワインとコーヒーをピックアップ。ワインについて、水戸市見川のワイン店「ワインデマミ」店主の植田真未さんに、コーヒーの事情を、ひたちなか市東石川のコーヒー豆専門店「コーヒー専科ビーンズひたちなか店」の店長、佐藤大三さんに聞いた。

 

◼︎お花見を楽しむならロゼワイン

 「春になると各ワインメーカーがすすめるのがロゼワイン。薄ピンクの桜色が春にぴったりだからというビジネス戦略的な理由もあるけれど、それに乗って楽しんでしまっていいと思うんです」

 ワインデマミの店主でソムリエの植田さんは、日本ソムリエ協会元執行役員で、前茨城支部長という腕利きだ。

 ロゼは、収穫した赤ワイン用のブドウを数時間静置し、皮の色が果肉に浸透し始めたころに搾って、発酵を進める。だから、ほんのり赤みがかった桜色になる。

 日本は、世界的に見ると、ロゼの人気が低いという。海外では、赤、白、ロゼの売り上げに大きな違いはないが、日本では違う。だから、「認知度が上がれば、もっと売れるはず」とメーカーは、売り込もうとする。

 春に合わせるのは、味などの面での正当性もあるという。「お花見にぴったりなんです」と植田さん。理由は次の3つ。

  ①どんな料理にも合う。中華やピザでもいい
  ②必ずしも冷やさなくてもいい。屋外でも管理が楽
  ③値段が手頃。高くても1本5000円弱でそろう。

 「新型コロナウイルスの不安が治まったら、ロゼでお花見をどうですか?」と植田さん。

 同店☎︎029・224・4301。

 

◼︎春の売り上げ1位はさくらブルボン

 コーヒー専科ビーンズで毎春、売り上げトップになるコーヒー豆の「さくらブルボン」を名付けたのは、日本の商社だが、これはビジネス戦略ではなく、生産サイクルに合わせた自然なもの。さくらブルボンの原料は、ブラジルで採れるコーヒー豆の一種のブルボン種。それを完熟するまで栽培して、加工している。生産量が限られるため、日本国内では春にしか流通しない。

 佐藤さんは、コーヒー豆の焙煎(ばいせん)を始めて20年以上。手がけたコーヒーの味に納得できないと、決して商品にしない職人気質。「コーヒーの味についてはコメントしない」というのもポリシーだ。「楽しみ方は自由。僕の言葉に影響されてほしくない」ときっぱりと言う。

 さくらブルボンを毎年仕入れるのは、客が喜ぶから。「それは春のおだやかさや、幸せな感じに合う味だからなんじゃないかな。僕も大好きなのは確か」

 同店☎︎029・212・3642。

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