山里にフィンランドサウナの宿 地域おこし協力隊の2人が完成目指す 川沿いの古民家を改修
サウナに改修する蔵の前で、山形さん(中央)、岸さん(左)、飼い犬のスラィリー。犬を連れての宿泊もOKの宿になるという

 高萩市地域おこし協力隊の2人が、市内の築80年の古民家を改修して宿泊施設にしようと、準備を進めている。目玉は、蔵の中に設けるフィンランド式サウナ。サウナの後は、裏の川で川遊びも楽しめる。「高萩の里山暮らしを満喫できる宿にしたい」と2人。

 2人は、日立市出身の山形実和さん(27)と、城里町出身の岸風花さん(28)。宿の場所は、同市の下君田地区。宿は1日1組限定の貸し切りで、来夏から稼働予定。

 フィンランド式サウナは、室内に置いたまきストーブで体を温めるもので、本場では、サウナの後は湖などに入って体を冷やす。サウナは家族や友人との交流の場でもあるという。

 山形さんと岸さんは、空き家を活用した民泊事業を行いたいと、2019年12月に同市地域おこし協力隊に着任した。

 サウナの設置を決めたのは、民泊施設の構想を練る中で訪れた長野県で、フィンランド式サウナを体験したことがきっかけ。「その後1週間体が軽かった。こんなサウナは初めて」と山形さん。同市は冬期の観光客が減ることも課題で、「冬の観光の魅力にもなるのではと考えた」と岸さん。

 苦労したのは、空き家探し。2人で同市内各地に足を運び、現在の場所に出合うまでに半年かかった。インターネットで資金を募る「クラウドファンディング」にも挑戦。活動の様子が徐々に伝わり、地域の応援者も増えてきた。

 2人とも、子どもの頃から自然が大好き。「豊かな自然と、人の温かさ。ここでゆっくりしてもらえたら」

 サウナは、日帰りでの利用を今年8月から始める予定。詳細は、SNSで発信している(宿名の「コアミガメ」で検索)。

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