幸せを願い吉祥(きちじょう)天女を特別公開  潮音寺(茨城・潮来市)
吉祥天女像を指差す小さな参拝者

茨城再見聞 

 潮来市日の出の潮音寺の本堂で、幸せを授けるという「吉祥天女像」が特別公開されている。2月3日まで。

 「心を重くするニュースが続くことと、コロナ禍の影響が残ることも受け、世の中を少しでも明るくしたいと願って展示している」と同寺の住職の村上定運さん(38)。通常は正月のみの展示だ。

 吉祥天女像は、奈良県にある同寺の本山、薬師寺が所蔵する国宝「吉祥天女」の複製品。薬師寺が所蔵する吉祥天女は、麻布に描かれた日本最古の彩色画。1200年の間、守り伝えられている。

 描かれているのは、右の方向に歩き進む女性の姿。女性は、髪を高く結い上げ、華やかな髪飾りを乗せている。これらは、当時の唐の風俗を伝えるものだという。左手には赤い宝玉を乗せていて、本堂には、赤い宝玉を見ながらお願いするむねの掲示がある。

 本堂の出入りは自由。平日でも訪ねる人がある。市内の30代の女性は、「特別公開があるとは知らずに来た。とてもきれいな女性の絵をみて心が安らぐ思いがした」と話した。

 公開時間は午前8時から午後4時。

 

 

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