水戸と水の関わりを本に 西原さん15年の研究の末
千波湖畔の湧き水の前で西原さん

 水戸市を中心に、県内の水環境や地質について調査研究している同市の西原昇治さん(72)はこのほど、約15年の活動をもとにした著書「水がつくる自然 水戸の歴史と大地の泉」を自費出版した。

 「気軽に読める内容にした。『水』を通して身近な自然環境に興味を持つきっかけになれば」と西原さん。

 内容は、「水との取り組み」「川の流れ」「水戸のまちづくりと水のかかわり」「地形が関わる水害」「井戸水と暮らし」の5章で構成。

 西原さんは、同市の逆川では、水温や水量などを週1回、9年間記録をとり続けるなどしてきた。著書では、すべて自らの調査を元に考察している。

 西原さんは、高校卒業後、地質や地下水を調査をする会社で、現地調査を担当した。55歳で退職後は、仕事で得た知識を地域に生かそうと、市内の逆川や笠原水源を中心に調査を開始。各地で自然観察会も行ってきた。

 「同じ水でも、その場所によって、歴史も成り立ちも違う。水辺の環境を観察する上で、一資料になれば」と西原さん。同著は同市に110冊寄贈した。希望者には1冊1000円で販売している。問い合わせは、西原さん☎︎029・247・8246。

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