念願のわらぼっち完成 塙の農家(茨城・大子)
秋空の下、わらぼっちを制作した(大子町の綿引勝春さん撮影)

茨城再見聞

 大子町塙の田んぼでこのほど、近所の農家6人がわらぼっち作りに初挑戦した。

 わらぼっちは、稲刈り後の稲わらを乾燥させるために作るもの。束にした稲わらを、スギの木の支柱を軸にして積み重ね、大きいものは高さ3㍍を超える。同町の秋冬の風物詩だったが、農業の機械化などから、作られる数が減っている。乾燥後の稲わらは、牛の餌などに使われる

 「地域の景色に、牧歌的なわらぼっちはぴったり。ずっと作ってみたくてね」と、代表の吉成喜久雄さん(72)。でも、1人では無理だし、言い出せずにいた。稲刈り後の田んぼの端を歩いていた先日、行き会った田んぼの持ち主に話してみると、「いいよ」と乗ってくれた。

 講師は、先輩農家の松浦清さん(81)に頼んだ。稲わらの束は、らせん状に積み上げていく。稲わらの上に乗って踏みしめながら積み上げていくことが必要で、みんなで声を掛け合った。秋空の下、3基を完成させた。

 場所は、常陸大子駅から国道461を栃木方面に向かい、右手の「奥久慈もも・りんご仲野園」の看板を右折。国道から同所までは約1・7㌔。

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