不安、悩み打ち明けて 「ひふはいせつケア相談所」(茨城・ひたちなか)
相談所の前で大山さん

 ひたちなか市長堀町の「ひふはいせつケア相談所」は、皮膚や排せつにまつわる不安を抱える人たちに、「どんな小さなことでも、相談してほしい」と呼びかけている。家族など、周囲の人たちからの相談も歓迎だという。相談、利用は無料だ。

 同所は今年6月から、同市のひたちなか総合病院勤務の看護師、大山瞳さん(54)が、ボランティアで運営しているもの。場所は、大山さんの親類宅。大山さんは、特定看護師で、皮膚・排泄(はいせつ)ケア認定看護師。寝たきりになると発生しがちな、床ずれ(褥瘡・じょくそう)のケアや、在宅の看取り支援も得意としている。

 開設したのは、「皮膚や排せつにまつわる不安や悩みは、言い出しにくいもの。その結果、最新の情報を得ることができず、技術の進歩で、もうしなくてよくなった苦労をしている人も多い。ほんの少しでも役立ちたかった」との思いから。

 相談をきっかけにして、状況が改善されたケースには、次のようなものがあるという。

 ①爪が不自然な伸び方をしていて、不便をしていたが、隠していた。

 「爪が自然に伸びるためには、歩行時などの体重移動が正しく行われる必要がある。けがなどで、体重移動に変化が発生すれば、爪にも影響する。不自然な伸び方をして、不便を感じていても、『この程度のこと』と長年我慢している人は多い」(大山さん)

 ②使用者の状態に合わないストーマ装具(人工肛門、人工ぼうこう)を使用し続けていた。

 「『せっかく看護師さんが選んでくれたのだから』と、合わないことを言い出せずにいた。そんな遠慮は必要ないと伝え、相談することを促した結果、改善した」(同)

 ③床ずれの対策が分からない。 

 「本人の状態にあったマットレスを選ぶことが何より大切。体位変換を最小限にすることや、おむつ交換の回数を減らすことも対策となる」(同)

 ほかに、スキンケア、尿管関連のケアなどにまつわる相談に対応する。「見学も歓迎です」と大山さん。開所は、週末が中心。大山さん☎︎090・8014・6507。

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