母が営む理髪店の一角にオープン  山里の中古レコード店(茨城・大子町)
「ゆっくりレコード探しを楽しんでもらえたら」と、岡崎さん

 大子町下野宮にある「MELLOW(メロウ)」は、岡崎直人さん(53)が長年の趣味が高じて開いた中古レコード店。昭和レトロをテーマにした品ぞろえで、昨秋の開店以来、県外からも客が訪れている。

 店舗は、母が実家で営む理髪店の一部を改装して作った。広さは約23平方メートル。在庫レコードは約4000枚。自身のコレクションの一部と、仕入れ品で、1970~80年代のシティーポップを中心に、ヒップホップやジャズなどオールジャンルをそろえる。特価品もあり、値段は1枚100円から。仕入れは毎週している。

 

 岡崎さんの音楽好きは中学時代から。初めて買ったレコードは、小林麻美さんの「雨音はショパンの調べ」。菊池桃子さんのファンクラブにも入会していた。高校卒業後は東京に出て、ヒップホップをはじめさまざまなジャンルを聞いた。開店前の段階で、レコードのコレクションは約5000枚を超えていた。

 店を開くことは考えていなかったが、近年のレコードブームの再燃などが決め手になったという。

 

 店を構えながらも、レコードファンとしての気持ちが、傍らにある。

 中古レコード店に来る人たちは、棚にずらりと並ぶレコードジャケットを1枚1枚手にとって探す時間が楽しく、お目当ての1枚に出合うと、思わず声を上げてしまうほどだという。「2~3時間かけて、全部の棚を見ていく人もいます。その気持ちよく分かります」

 こだわりの一つが、棚の近くに置いた小さないす。「棚の下段にあるレコードを探す時に、いすに座れると楽なんです」

 来店を機に、久しぶりにレコードを聞きたくなったと話す人も多い。「『プレーヤーは、近くの電器店で1万円くらいで買えますよ』と、何人も案内しました」と、笑う岡崎さん。

 開店は金~月曜の正午~午後8時。祝日は営業。詳細は同店のSNSに掲載。同店☎080・2020・4053。

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