鹿嶋市宮中の小野木二郎さん(87)は、かやぶきのミニチュア古民家作りが趣味。80歳から製作を始めて、これまでに15棟ほどが完成。内装も精巧だ。「ふるさとの郷愁を感じるような、温もりある模型を作りたい」と、小野木さん。
最新作は、岩手県にある曲がり屋の民家をモデルにした。実際の民家を見に行き、撮影した写真をもとに自分なりの設計図を作成。木材のほか紙粘土なども使って部品を作り、製作には8か月をかけた。
小野木さんは、ふるさとをイメージするものが好きで、7年前まで営んでいた飲食店でも、きりたんぽをはじめ、各地の郷土料理を提供した。
かやぶき民家は、「特に、家に明かりがともったときの温かい雰囲気が好き」と、小野木さん。いろりには、炎のように光がゆらぐ電球を配置するなど、明かりにもこだわっている。
今後は、子どもの頃によく遊びに行ったかやぶき屋根の親戚宅を再現する予定。「間取りなどは頭の中に入っている。楽しみながら作ります」と小野木さん。