目指せミニトマト1万個 挑戦9年目 栽培記録記した本も出版
ミニトマトの株の前で、雨谷さん

 茨城町大戸の雨谷和夫さん(73)の目標は、自宅の庭で栽培する1本のミニトマトから、1シーズンで1万個の果実を収穫すること。今年で9年目で、このほどは、栽培記録を物語風にまとめた本も出した。これまでの最高記録は、6816個。「今年も収穫が待ち遠しいです」

 本は、栽培7、8年目の様子と、9年目の栽培準備の様子を掲載した「ミニトマト一本栽培パートⅡ」(A5判、99㌻)。2年前には、それ以前の記録をまとめた「ミニトマト一本作り物語」(同、67㌻)を出した。

 楽しく読んでもらおうと、どちらも「お爺(じい)さん」を主人公に、その挑戦を語り部が語るスタイルにした。写真も多用し、お爺さんの「ミニトマト君」への愛情あふれる内容となっている。

 挑戦を始めたきっかけは、小学校教諭時代、遠足の引率で訪れたつくば科学万博の会場で、1粒の種から1万3000個もの実をつけたトマトの展示を見たこと。少年時代、ミニサボテンを250鉢ほど育てていた経験がある雨谷さん。「退職したら、挑戦してみたいなと思いました」

 ただ、その後はすっかり忘れてしまっていた。思い出したのは、退職して4年後の夏。庭の草刈り中、汗だくで部屋に戻り、冷蔵庫の中のミニトマトをほおばった瞬間、万博で見たトマトの様子が頭によみがえった。

 本などには頼らず、「自分で考えて工夫するから面白い」。収穫したミニトマトは、例年、近所などに配るほか、冷凍して保存しているといい、「ビールに入れて飲むのが最高です」と、にっこり。

 本は、希望者には販売している(1冊1000円)。

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