水量を楽しむ初夏の名瀑 袋田の滝(茨城・大子町)
 滝の迫力に歓声をあげていた女性2人。「滝へと続くトンネルの中からどきどきでした」と話した。この日の水量は「少なめ」だった


 本県が誇る名勝、大子町袋田の袋田の滝には四度の滝という別称がある。いわれの1つは、四季折々に見どころがあるというもの。有名なのは、秋に紅葉に彩られた様子や冬の氷瀑だが、梅雨時の見どころもあるはずだと訪ねると、「水量が豊富な場面に出合える可能性が高い。迫力満点で、カメラマンは、この時期を狙う人が多い」と、袋田観瀑施設管理事務所の村山康さん(60)。

 観瀑客の中には、出かける前に、「今日の水量はどう?」と電話で問い合わせをする人もあるという。事務所の職員は、それに応えるために毎朝、水量をチェックする。その際に目安になるのが、2段目の様子だ。

 袋田の滝は、水が4段の階段を下りるように落ちている。2段目とは、上から数えて2つ目のこと。袋田の滝のメインの観瀑台、第一観瀑台の正面にあるのが3段目。2段目はその上に確認できる。

 2段目に右端に1本だけ流れがあるときは「少なめ」、左端にも流れがあれば「普通」、中心にも確認できれば「多め」となるのが基本だ。ただ、ここ数年は、左端の流れが小さくても、3段目を水が暴れるように落ちることがある。滝の流れ方は、少しずつ変化しているという。

 特に多いときには、第一観瀑台の手すりに近づくこともできない。「びしょびしょに濡れてしまうし、怖いほどの迫力だから」と村山さん。

 

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