それぞれの介護を分かり合う  認知症の人を介護する家族の会「日立市そよかぜの会」(茨城・日立市)
代表の今村さん(前列中央)と、会員ら

 日立市の「そよかぜの会」は、認知症の人を介護する家族の会。介護する仲間の話を聞いたり、自分も話すことで少しでも気持ちを軽くできたらと、毎月定例会を開いている。「1人で悩んでいる人は多いはず。たまには息抜きしませんか?」と、会長の今村温さん(81)。

 会の発足は1993年。会員の高齢化などで2018年に一度解散したが、同年新体制で再スタートした。会員は現在17人。それぞれに夫や妻、実父母、義父母の介護をしていて、要介護の度合いはさまざま。「自分の経験が役に立てば」と、介護を終えた会員もいる。

 2月の定例会では、参加者それぞれが近況を話した。「不安な日々で、何にもする気になれない」と話す会員がいると、「私もそんな時、あったよ」と声がかかった。コロナ禍で、施設にいる母親と面会ができないことに悩む男性は、「家族の顔を見れば、母はきっと元気が出るはずなのに」と話し、みんながうなずいた。

 「うちだけじゃないと思えると、気持ちが少し楽になります」とは、義母を介護している吉成広子さん。会長の今村さんは、妻を介護して14年。「認知症を発症した家族を介護することは、戸惑うことが多い。介護を学ぶ研修会なども企画しながら、支え合っていきたい」と話す。

 定例会は、基本的に毎月最終火曜の午後1~3時に、主に市女性センター(らぽーるひたち)で開催。見学も可能で、正会員になると年会費1000円。次回は3月28日に開催。問い合わせは、同会☎080・3200・5514。同会のホームページもある(「日立市そよかぜの会」で検索できる)。

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