故郷に“笑顔”を飾る 24日の「常陸多賀かどや寄席」に出演する関さん
お笑いコンビ「母心」の関さん(写真右)と、相方の嶋川さん(本人提供)

 日立市千石町の多賀市民会館で7月24日に開かれるお笑いイベント「第四回常陸多賀かどや寄席」に出演するお笑いコンビ「母心(ははごころ)」のつっこみ担当、関あつしさん(41)は、同市会瀬町の出身だ。

関さん関さん

 コンビでは、2014年に、漫才協会主催の漫才新人大賞で優勝、日本テレビの「笑点」には不定期に出演、TBSラジオの「伊集院光とらじおと」にもレギュラー出演するなど活躍している。

 里帰り公演は毎年のように行っているが、今回は、現在の本拠地の東京・浅草の芸人仲間たちでつくるコントグループ「浅草ニューウェーブ」の一員としての出番もあるため、「東京でのありのままの自分を見てもらえる」と関さん。

 県立多賀高校に通った高校時代まで同市で過ごし、「少年時代はどちらかというと引っ込み思案だった」と振り返る。転機は、高校3年のときに、2人の女子生徒とのトリオで、東京のお笑いコンテストに出場したこと。優勝は逃したが、関係者の目にとまり、東京のお笑いイベントに定期出演するようになった。「本当に軽いのりで出場したんですよ」

 もう一つ、将来を決定付けたのが高校の文化祭で自主制作映画を披露したこと。言い出しっぺというだけで、脚本、主役ほか多くを任された。「映画なら、当日は遊んでいられると思ったのですが、観客の反応を見ているのが楽しくて教室から外に出られなかった」

 一時は、お笑いの大手事務所、吉本興業に所属したが、「何から何まで自分でやりたいタイプなんで」と飛び出した。高校時代の映画作りの楽しさがくせになったのもある。相方の、嶋川武秀さんは吉本興業時代からの先輩だ。

 芸風の根底にあるのが、今の所属事務所の先輩でもある落語家の三遊亭円楽師匠に教わった言葉。「時代のトップを行く笑いにも魅力はあるが、時代が変わっても微動だにしない笑いもある」というもの。

 本拠地の浅草の舞台には、子どもからお年寄りまで幅広い年代がやってくる。関さんにとっては、「一部で大うけするより、中くらいの笑いを、みんなが共有してくれたほうが大成功」。母心のネタに、歌舞伎や落語など古典芸能の影響を受けたものが含まれるのは、そんな思いからでもある。

 24日のイベントにも、お笑いの舞台未経験という人を含め、幅広い人たちに来てほしいと願っている。

 常陸多賀かどや寄席の大トリは、漫才の「おぼん・こぼん」。1部は午前11時から、2部は午後2時半から。入場料3000円(全席自由)。

 問い合わせは、カフェクリーム(☎︎0294・51・4729)か、日立市商工振興課(☎︎050・5528・5104)へ。

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