民話伝えるCDを制作 岩間西部地区社会福祉協議会 俳優の中澤さんら協力(茨城・笠間市)
写真左から)高橋さん、中澤さん、生駒さん、アニメーションを制作した大柴拓さん

 地元に伝わる民話を次代に残そうと、笠間市上郷地区のグループがこのほど、民話CD「上郷のつたえばなし」を制作した。

 収録したのは、近所の神社にまつわる話「あずきと木花咲耶姫(このはなさくやひめ)」、近くの山に住んでいた大泥棒の話「岩間きんご」など14話。語りは、水戸市出身の俳優、中澤敦子さん(81)が担当した。

 グループは、岩間西部地区社会福祉協議会。完成したCDは、地域内の約320世帯に配った。

 14話の内の12話は、旧岩間町教育委員会編集の「いわまの伝え話」から選び、民話の伝承活動をしている高橋協子さんが再話した。2話は、同会運営委員長の生駒敏文さん(72)が祖父から聞いた話を、高橋さんがまとめた。

 語りの中澤さんは、NHKの朝の連続テレビ小説「ひよっこ」で、茨城弁の方言指導を担った。今回の収録では、「地元の上郷弁を大事にしたい」と、現場に地元の女性に立ち会ってもらい、アドバイスを求めながら進めた。

 同グループは、民話をもとにしたアニメーションも制作し、同市のユーチューブサイトで流している。

 生駒さんは、「民話を語れる人はほとんどいなくなった。CDやアニメーションを通して、3世代交流のきっかけをつくり、地域のじいちゃんやばあちゃんの温もりも伝えていけたら」と話している。

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