独特画風の猪熊弦一郎 展  15日から県近代美術館で(茨城・水戸市)
猪熊弦一郎《飛ぶ日のよろこび》1993年 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館蔵 ©公益財団法人ミモカ美術振興財団

 日本を代表する画家の猪熊弦一郎さんの企画展「猪熊弦一郎展『いのくまさん』」が4月15日から、水戸市千波町の県近代美術館で開かれる。

 猪熊さんの作品の魅力をわかりやすく紹介した絵本「いのくまさん」(文・谷川俊太郎さん)をもとに構成した展示で、子どもから大人まで楽しめる内容になる。

 猪熊さん(1902~93年)は、香川県生まれ。東京美術学校で油彩画を学び、パリ、ニューヨーク、ハワイと拠点を移しながら、さまざまな芸術家と交友し、独自の画風を追求した。活動は幅広く、40年にわたって描いた「小説新潮」の表紙絵や、三越百貨店の包装紙のデザイン、JR上野駅中央改札の壁画でも知られている。

 会場には、「こどものころ」「じぶんのかお」「ねこもすき」などの絵本の構成に合わせて、色鮮やかで生命力にあふれた猪熊作品を展示する。

 絵画作品に加えて、猪熊さんが「対話彫刻」と名付けた針金などによる昆虫のようなオブジェや、コレクションしたおもちゃなども紹介する。

 講演会「猪熊弦一郎と『いのくまさん』」(5月14日午後2時、講師は、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館学芸員の古野華奈子さん、定員250人、申し込み不要、参加無料)などの関連イベントあり。

 会期は6月25日まで。観覧料一般1000円、70歳以上500円など。月曜休館(5月1日は開館)。同館☎029・243・5111。

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