【寒さなんて何のその③】念願のマラソンが楽しくて 勝田全国オンラインマラソン参加中の女性5人組
それぞれにウオーキングするメンバー。左から、小石川さん、斉藤マリ子さん、藤原優子さん、星野京子さん、鈴木さん

寒さなんて何のその

 県内外の市民ランナーたちが、インターネット越しに刺激しあって完走を目指す勝田全国オンラインマラソンが開催中だ。同オンラインマラソンは、恒例の勝田全国マラソンが新型コロナウイルスの感染拡大防止のために中止になったことを受けて開催されているもの。

 位置情報を発信できるスマホを懐に入れてジョギングやウオーキングをすると、その距離がインターネット上に保存、蓄積される。開催期間は、1月31日までで、「フルマラソンの部」は通算42・195㌔をクリアすれば完走。「チームの部」は、5人の合計が20㌔を超えれば完走となる。

 

 ひたちなか市佐和の小石川ひろ子さん(68)が代表を務める5人組「佐野散歩」はチームの部に参加、元気に歩みを重ねている。5人は、ママ友をベースにした30年来の仲間。小石川さんは、キャリア20年近い勝田全国マラソンの運営ボランティアでもある。

 昨夏、本大会の中止が決まったときは、「本当にがっかりした」と小石川さん。ボランティアの仕事は、出場選手を支えつつ、「たくさんの元気と、泣いてしまうほどの感動をもらう場だから」。

 だが、代わりにオンラインマラソンが行われると聞いて、「初めて選手として大会に参加できるかも」と、胸がときめいた。年齢のこと、体力的なことなど、不安もあったが、「あの仲間たちと一緒なら」。4人は、二つ返事でOKだった。

 「一番の難関は申し込みだった」と5人。申し込みはインターネット経由限定。それぞれにスマホに向き合っても、らちがあかなかった。思い切って5人で大会事務局に行くと、まるで家族の相談に乗るように優しく教えてくれた。

 

 スタートの号砲は、1月18日午後1時の時報だった。それぞれの家などから、自由に歩いた。数㌔歩いて、終わりにすると、「ライン」で状況を報告しあった。もともとウオーキングの趣味を持つ5人だが、みんなでチームになって、同じ目的で歩くと、気持ちが全然違った。

 「よく考えてみれば、私たち5人だけでなく、全国のみんなと一緒なんですよね。みんながチームみたいなもの。わくわくです」とは、メンバーで最年長の80歳の鈴木紀子さんだ。

 

 感染症拡大防止の趣旨にそって、個別に歩いて完走を目指しているが、1日だけ合同ウオークをする予定。それまでに完走してしまうペースではあるが、「それでもいいの。楽しいから」。

 来年は、いつも通りのにぎやかな勝田全国マラソンの開催を願う5人だが、「オンラインも行ってもらえないかな」という希望ももらす。「来年はフルマラソンの部に出ようよ」と5人。

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