「無我夢中」が残したもの 潮来市日の中央公民館館長・塙誠一さん
日の出中学校に置かれた液状化防止のための設備に立つ塙さん。日の出地区の地中には、地下水の水位を下げるために、こうした設備が埋設されている

 大震災による地盤の液状化で、大きな被害のあった潮来市日の出地区にある中央公民館館長・塙誠一さん(56)は、発生当時、同市の秘書政策課に籍を置いていた。

 被災者支援をはじめとした、大震災にまつわる活動の多くで中心的な役割を担う立場。「地域住民と、ボランティアにも支えられながら、無我夢中だった。いつか、『あんなこともあったな』と、震災を振り返られる日が早く来ることを願い、信じた」

 一昨年の茨城国体では、潮来市の国体担当課長として運営を担った。サッカー選手として4度、国体に参加した経験があり、茨城国体には、サッカー競技の総監督としても関わり、優勝も果たした。

 大きな盛り上がりの中で、震災が、前向きなものも残していったことを実感していた。国体でも、地域住民とボランティアに強く支えられた。「心を一つにすることの素晴らしさを、みんなが知って、実践していた」

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