厳冬下 凍みこん作り(茨城・大子)
午後4時の水かけ作業。以降、気温はどんどん下がる

 大子町袋田の食品加工販売「袋田食品」の畑で、厳冬期限定の「凍(し)みこんにゃく」づくりが行われている。

 凍みこんにゃくは奥久慈地区の郷土食。こんにゃくを凍らせたり、解凍させたりしながら、独特の食感に仕上げる。同社はすべての工程を、自然の気温の変化に任せて行っている。

 作業場は、冷たい風が吹く畑。こんにゃくは、敷きつめられたわらの上に整然と並べられる。日中は、1時間間隔で水をかけ、夜間の凍結を待つ。加工期間は2週間前。同社では、1回の製造で5600枚を加工する。

 「天候に左右され、手間も暇もかかるが、伝統食を絶やさないように続けていきたい」と同社工場長の浅見義美さん(52)。

 凍みこんにゃくは、煮物や鍋の具材にするのが一般的。近年は天ぷらに調理されることもあるという。同社の「凍みこんにゃく」は9枚入り1000円で同社直営店などで販売。

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