100歳祝うスケッチ展 水戸市の赤岡さん所属の同好会 14日から(茨城・水戸)
作品に囲まれる赤岡さん

 ひたちなか市勝田中央の「市民交流センターひたちなか・ま」で9月14日から開かれる「びよんどスケッチ同好会作品展」は、間もなく、数え年で100歳を迎えるメンバーの赤岡キミ子さん(水戸市城東)の長寿を、メンバーみんなで祝う機会でもある。

 赤岡さんは、「周りのみんなに盛り上げてもらって、作品づくりが続けられている。こんな機会までつくっていただいて、心から感謝しています」とうれしそうだ。

 会期は19日までで、会員7人の合計約30作品が展示される。

 赤岡さんは30年ほど前、夫を亡くしたことを機に、生きがいを求めて絵を習い始めた。絵手紙を皮切りとして、古くから興味があったというスケッチ画へと幅を広げた。

 80歳代までは県内外にスケッチ(写生)に出掛けたが、近年はもっぱら、写真に収めた風景から絵を仕上げているという。「やっぱり体力は落ちたから」と話すが、自宅のダイニングテーブルの定位置に陣取ってペンを持つと、時間がたつのを忘れて創作に励む。集中力には自信があって、「小説なんかは、1日で読み切ってしまうよ」と笑う。

 今回の作品展には10作品を出展予定で、そのうち2点は、今展に向けて制作した新作。モチーフは上高地(長野)の自然と、鎌倉文学館(神奈川)。樹木の葉の1枚1枚や、建物の風合いまで表現した力作だ。同同好会の池田勇人さん(72)は、「赤岡さんの頑張りとレベルの高さは、メンバーみんなの励みで、希望でもあるんです」と話す。

 赤岡さんの楽しみをふくらませているのは、作品展に併せて、県外に暮らす孫やひ孫らが訪ねてくること。「コロナもあって、なかなか会えないからね。ひ孫を描いた作品もあるの」と笑う。

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