村人の祭典10回目に 女性2人が始めたマルシェ「雑貨村at」(茨城・那珂)
自作の「魔法の杖(つえ)」と、次回のマルシェのポスターを持つ坪和さん

 本県の女性クラフト作家2人が、新型コロナウイルスの影響が出始める中で立ち上げたクラフトマルシェ(市)「雑貨村at(あっと)」が、10月15、16日の那珂市戸の県植物園での開催で、10回目を数える。

 2人がスタート時に込めた思いは、「家族みんなで楽しめるアットホームなイベントに」というもの。6月に行方市の天王崎公園で開催された9回目は、クラフトブース33店が参加し、約3500人が来場。人気クラフトマルシェに成長した。

 2人は、常陸太田市の坪和あき子さんと、那珂市の柳生友美さん。第1回の開催は、2020年10月だった。

 2人の背中を押したのは、コロナ禍で作品を販売する機会がなくなり、元気をなくしてしまった作家仲間の姿。作家以外のママ仲間からも「子どもと一緒に遊びに行ける場所がない」との声を聞いた。マルシェ開催の経験はなかったが、「何とかしたい」と考えた。

 感染症対策の徹底のため、出店者は、公募ではなく友人作家に呼びかけて集めた。初回は、北茨城市の公共の宿マウントあかねの駐車場で開き、約800人が来場。会場は固定しない形にして、これまでに高萩、鹿嶋、常陸太田、行方市などで開いた。

 特徴は、“村人”と呼ぶ出店者たちの「仲の良さ」と坪和さん。忙しい時は、互いに店番をし合ったり、昼食を代わりに買ってきたり。出店者同士のコラボ商品も生まれている。「仲の良さが、温かい雰囲気を醸し出しているのかな」と話す。

 10回目のマルシェには、各種手作り雑貨や菓子などを販売する約50ブースが出店する。キッチンカーも15台が参加する。ハロウィーンにちなんで、仮装して来場した人にはプレゼントを用意。県立東海高校ジャズ部などによる音楽ステージもある。

 時間は午前10時~午後3時半。同園入園料が別途必要。荒天時は中止。出店者の募集はしていない。同実行委員会☎︎080・8746・6813。

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