根引松収穫開始 京都などで使われる正月飾り(茨城・鹿嶋)
余分な根を切りそろえ、大きさ別に選別する作業

 鹿嶋市の松農家、塩入一峰さん(40)は、正月飾りに使われる「根引(ねびき)松」を生産して、東京、大阪、京都などに出荷している。今が出荷のピークだ。

 根引松は、樹齢3~5年ほどの若い松で、高さは、60㌢~130㌢ほど。根を掘り起こす形で収穫、出荷され、飾り物として玄関先などに飾られる際も、根を付けたまま。根には、「地に足がつく」「成長し続ける」という思いが込められている。

 飾る習慣があるのは、京都の旧家や社寺だという。

 

◼︎美しさからIターン

 塩入さんは松農家として3代目。家を継ぐ前はデザイナーとして長く東京に在住していた。

 家業を継いだきっかけは、父が、体力的な理由から、松作りを辞めると言い出したこと。それを機に初めて、松に目を向けた。「父が栽培するさまざまな松の中でも、取引先から高評価を得ていたのが根引松。その美しさが、父の跡を継ごうと決意させてくれました」と一峰さん。

 根引松の収穫作業は11月末頃まで続く。県内では、同市のふるさと納税などで買うことができる。塩入さん☎︎080・5008・6180。

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