祖父母の町で夢実現 Iターンママがベーカリー開店(茨城・大子)
「おいしいパンで、笑顔が広がり、幸せが満ちますように」と、比留間さん

 大子町大子にこのほどオープンした「Michiru Bakery(ミチルベーカリー)」は、神奈川県から移住した比留間玲美さん(33)のパンと菓子の店。「大子産の素材とパンを組み合わせて、町の魅力の発信もできたら」と、比留間さん。

 同町には比留間さんの祖父母が住んでいて、愛着があった。「自然豊かで、子育てするにもいいかな」。東京生まれの夫も賛成してくれた。

 店は、元は時計店だったという2階建ての建物の1階に開いた。並べるパンは、現在は日に15種類ほど。

 目指すのは、「毎日安心して食べられるパン」。マーガリン、ショートニングは使わない。自信作は、山型の食パン「やましょく」(1斤500円)。「液種法」という製法で12時間以上かけて作る。「しっとり、もっちりとした食感で、どんな料理にも合います」。

 アップルパイ「グラハムパイ」(350円)は、町産のリンゴを使用。町内のコーヒー豆店の豆から酵母を起こして作ったというサブレなど、焼き菓子も並ぶ。

 比留間さんは、東京で社員食堂の栄養士や、料理教室の講師として働いた経験を持つ。結婚し、3人の子を出産。「息抜きに」と通ったパン教室で、気温や湿度にも影響される生地づくりの難しさや、焼きたての香ばしさなど、パンの魅力に夢中になった。

 教室に6年通い、「移住して、店を持てたら」との夢を持つようになった。

 今後は、店でパン作りの教室を開きたいとも考えている。月、火曜定休。午前10時~午後5時(パンがなくなり次第終了)。同店に電話はない。

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう