紡がれるシダレザクラと光圀の足跡・六地蔵寺(茨城・水戸市)
大きく枝を広げた六地蔵寺のシダレザクラ(以前の見頃の時期に撮影)

《今年は開花が遅れています。4月上旬までの見込みです》

 約50本のシダレザクラがほころび始めている水戸市の六地蔵寺(六反田町)は、花の最盛期になるとテレビに取り上げられることもある。

 多くの番組で話題の中心になるシダレザクラは、水戸藩2代藩主徳川光圀とゆかりが深い。光圀が同寺で満開の様子をめで、漢詩を残したシダレザクラの子に当たる。

 そのシダレザクラは樹齢約200年。境内の中央で大きく枝を広げる優雅さの反面で、衰えも見せる。枝の多くは、支柱で支えられている。同寺の住職、栗原邦俊さん(73)は、「『今年も花を見られてよかった』と、自分とこのシダレザクラを重ね合わせている年配者は多い」と話す。

 境内を広く染めるのは、樹齢200年のシダレザクラの子ら。

 栗原さんは、「母は、まさに桜守だった」と、その中の一本を見上げた。母親は、境内で桜の芽を見つけると、すぐさま皆に知らせて、見守った。種は、サクランボを食べた野鳥が、落としていくのだという。それらのシダレザクラもすでに、大木の風格がある。

 境内に目をこらすと、まだ花を付けていないシダレザクラと見られる苗木が見つかる。それぞれ高さ1mほどでかわいらしい。「母のまねごとで・・・」と栗原さんは笑った。栗原さんら、寺のみんなで見守る次代のシダレザクラだという。

 例年の見頃は今月下旬まで。

 

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