ナツワカを持つ伊藤さん
「ナツワカ、おいしいよ」と伊藤さん

 8月末までの夏本番の中で水揚げされる霞ケ浦産のワカサギには近年、“ナツワカ”という愛称が付けられ、少しずつ認知を深めている。

 霞ケ浦のワカサギは、冬から春に産卵期を迎える1年魚で、ナツワカと呼ばれるのは、体長が5㌢前後のころだ。

 ナツワカという愛称は、地元の漁師らが3年ほど前に、ワカサギの新たなPR手段として発案したものだが、夏のワカサギの人気自体には、歴史がある。特に夏のワカサギの煮干しは、新盆を迎える家庭が来客にふるまうごちそうとしても重宝される。

 ナツワカの特徴は、身が小さいため、骨が柔らかく、脂が乗っていること。脂の多さは、霞ケ浦北浦水産振興協議会が依頼した化学的な調査でも実証されている。

 かつての漁師たちは、煮干しをつくるために夏のワカサギを煮た際、湯の表面に浮かんだ脂を採取、保管し、料理油にしたという歴史もある。

 「この夏のワカサギは、体が太っていて、特に脂の乗りがいいよ」とは、霞ケ浦漁業協同組合玉造支部長の伊藤一郎さん(54)。毎朝3時に漁に出掛けるという多忙な毎日だが、「キラキラと輝くワカサギをみると疲れが吹き飛ぶ」と笑う。

 伊藤さんは、漁師仲間らとともにワカサギ料理の研究にも励んでいて、成果はインターネットで発表もしている。ナツワカのおすすめの食べ方は、「定番だけど、から揚げかフライだね」。骨が気にならないし、小さいからどんどん食べられ、「酒の肴(さかな)には最高」。9月以降、体が大きくなったワカサギは、「焼きワカサギが一番」。

 ナツワカを、ほぼ毎日、品ぞろえているのは、行方市玉造甲の市観光物産館こいこい。当日の電話で取り置きも可能だという。こいこい☎︎0299・36・2781。

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