栗の「むき子」養成講座 市と市農業公社が2回目開催(茨城・笠間)
栗の皮のむき方を学ぶ参加者

 栗むきの技術を持つ「むき子」を養成しようという講座「笠間の栗むき子マイスター養成講座」がこのほど、栗の産地・笠間市内で開かれ=写真、20人が参加した。

 同市と市農業公社が開いたもので、2回目。

 同市と同公社によると、むき栗は近年、菓子や飲食事業者からの需要が高いが、栗生産農家は、栗むきの技術はあるものの、作業負担に見合う収入が見込めないことなどから、事業展開に至らない状況にあるという。

 講座は、栗むきの技術の継承と、むき栗の安定供給を通した産地のブランド力の強化が目的。7月に開いた1回目も今回も、定員を上回る応募があった。また、1回目の参加者の中には、参加後、実際にむき子として働いた人もいるという。

 講座の内容は、栗の鬼皮と渋皮のむき方。講師は、栗農家の女性でつくる「KKT6(かさまの栗つたえ隊)」(箱田素子代表)と、同隊のサポーターが担当。栗むき包丁の使い方のほか、「鬼皮は、周囲をすべてむいた後に、底面を切り落とす」「栗の形に沿ってふっくらとむくイメージで、包丁を入れる数を少なくして」などとポイントを説明。参加者は、講師の手ほどきを受けながら練習した。

 参加した市内の渡辺典子さん(68)は、「栗むきは好きだが、やり方が自己流だった。滑らかにむく様子を間近で見られて、勉強になりました」と話していた。

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