暑さ忘れさす現代アート作品群(茨城・日立)
東さんの作品「無限車輪」

 街中のさまざまな場所に現代アート作品を展示するイベント「星と海の芸術祭」(おおみかアートプロジェクト主催)が日立市の大みか地区、水木地区、久慈浜地区などで開催中だ。現代アートは、常識にとらわれない表現で、鑑賞者を驚かせたり、考え込ませたりするもの。きっと、暑さを忘れさせてくれる。

 イベントの中心人物は、取手市在住の芸術家、東弘一郎さん(24)=東京芸術大大学院に在籍。大みか地区で歯科医院を営む島田洋次さん(72)が、東さんの作品にほれ込んだのが、イベント開催のきっかけだ。

 

東さん東さん

 

 1年半ほどの構想と準備期間に、参加芸術家は、20歳代の若者を中心にした10人に増えた。同市の多くの住人、企業なども協力者として参加している。

 JR大甕(みか)駅西口近くの会場が最も鑑賞しやすい。駅から見上げる高台の上に、無骨な姿の作品「投石機」がある。投石機といえば、古代の戦争で使われた武器。展示作品にも大きな石が取り付けられているが、もちろん投げられることはない。東さんの作品の「無限車輪」や、自然の地層をキャンバスに、いわれある石を並べた「海のあしあと」などもそろう。

 

「投石機」作品「投石機」

 

加藤健一さんの作品漁船をキャンバスにした加藤健一さんの作品(久慈漁港)

 

 鷹取詩穏さん(22)は、海のあしあとの作者だ。作品は、同市に5億年前の地層があることに着想を得た。「駅前の現代的な風景の中で、時代を超える体験をしてほしい」と話す。

 

鷹取さん制作中の鷹取さん

 

 大みか町の古い長屋風住宅を題材にしたのは、関田重太郎さん(22)。「バーチャルと現実を行き来できる作品」と胸を張る。

 

関田さん制作中の関田さん

 

 会期は、8月28日まで。会場の案内などが付いた作品鑑賞券(1000円)は会場で販売。小学生以下無料。イベントホームページあり。

 イベントホームページは、こちら

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