新年を祝う祭りばやし 練習に熱 鹿島灘太鼓(茨城・神栖市)
衣装を着込んで練習に励むメンバー

茨城再見聞

 神栖市波崎地区に伝わる祭りばやしを演奏する団体、鹿島灘太鼓が、元日朝の息栖神社(同市息栖)での奉納演奏に向けて、練習を重ねている。小学1年から60歳代までのメンバー21人は、週末ごとに集まり、一曲の演奏が終わるごとに肩で息をするほど熱心だ。

 同神社での奉納演奏は、10年以上続く恒例のもの。午前9時過ぎに始まり、神事の合間に、正午ごろまで続く。

 同団体の演奏には、踊りや、ダイナミックな“跳ね込み太鼓”も織り交ぜられ、見た目にも華やぎがある。跳ね込み太鼓は、太鼓を抱えて跳ねながら演奏するもの。海の波を表現しているといわれる。

 団体の原点は、波崎地区出身の代表、島田正之さん(66)が幼少期から親しんだ祭りばやし。島田さんは高校生になると地域の太鼓名人に師事。「太鼓の名人は地域のスターだった」。社会人になってからも、職場に太鼓部を設立するなど情熱を傾けた。

 鹿島灘太鼓は、島田さんの職場の太鼓部が、発展、継続しているもの。子どもと親子で参加する高安麻耶さん(47)は、「地域の伝統を継ぐことは誇り。元気に楽しみながら、新年を祝いたい」と話した。

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