特別展「那珂川ヒストリー」 水戸市立博物館(茨城・水戸市)
注目の展示物の一つ「常陸名所図屏風」

 水戸と周辺地域で、那珂川と共に生きた人々の営みと歴史をたどる特別展「那珂川ヒストリー―水と共に生きた人々―」が、水戸市大町の市立博物館で開かれている。3月12日まで。

 展示は、「生業(なりわい)」「流通」「災害」の3つの視点から紹介。生業部門は、縄文時代の漁具の復元品を展示するほか、サケ漁の「竹留(たけとめ)漁」「留網漁」について史料や写真で紹介。災害部門では、氾濫の歴史や、令和元年東日本台風後にボランティアによって救出された史料などを展示している。

 「常陸名所図屏風」(個人蔵)は、注目の展示の一つ。常陸国(ひたちのくに)の名所を主題として描かれた六曲一双の絹本のびょうぶ絵で、那珂川の特質がよく描き出されている。近世の常陸国の景観を風俗表現とともに描いたものとしては、最古で唯一の絵画作品という。「那珂川と共に生きた人々の豊かな歴史に目を向けてもらえたら」と、同館学芸員の藤井達也さん。入場料一般200円。午前9時半~午後4時45分。月曜休館。同館☎029・226・6521。

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