【地元ラジオ①】FMかしま 「Happyいばらき」担当・内野夕起(ゆき)さん
スタジオで話す内野さん。「茨城の魅力を話し出すと、止まりません」

 鹿嶋市鉢形のコミュニティー放送局・FMかしまで放送中の「Happy(ハッピー)いばらき」(月曜午前8時15分)は、都道府県の「魅力度ランキング」で最下位が続いた本県の魅力アップを応援しようと、2015年にスタートした番組。

 先月、今年のランキングが発表され、本県は7年連続最下位を脱出し、42位に順位を上げた。「少しはお役に立てたかな? 1位を目指して、これからも頑張ります」と張り切るのは、同番組パーソナリティーの内野夕起さん(39)。

 

 番組は約15分間。毎回1つの市町村やイベントなどに注目して、番組中に関係者と電話をつなぎ、内野さんが質問をしながら話を進めていく。大事にしているのは、自分なりの感動を盛り込むこと。紹介予定の場所を事前に訪ねたり、「常陸牛」がテーマの放送回の前には、スーパーで常陸牛を買って食べたり。「観光パンフレット以上のものを伝えたい」がモットーだ。

 同番組の担当になったのは、16年7月から。以前はバスガイドとして、全国の観光地を案内した経歴を持つ内野さん。「でも、地元の茨城のことは、あまりよく知らなかったんです」。まずは、地域情報の収集から開始。翌年には、県内の観光案内の知識と接遇マナーを備えた人を認定する「いばらき観光マイスター」試験にも挑戦、さらに上級の「S級」試験も突破した。

 

 放送までにかける準備は約1か月。一番時間をかけるのは、紹介する対象を探す段階。「『へえ、そんなものあるんだ』『行ってみたいな』などと、どれだけわくわくしてもらえるかが勝負」

 常にアンテナを張って情報を集めていて、市町村の予算を見て、「ここにお金が下りるということは、大きなイベントが行われるかも」と予測することも。番組用の資料や手帳は、手書きしたメモでいっぱいだ。

 今春以降は、新型コロナウイルスの影響で各地のイベントが中止になり、取材先探しが難航したが、季節の農産物を紹介するなどテーマの幅を広げた。「茨城のことを知れば知るほど好きになる。リスナーの皆さんも、そんな気持ちを一緒に味わってもらえたら」

 

 ◼︎FMかしま(エフエムかしま市民放送)◼︎
 周波数は76・7メガヘルツ。
 開局は2000年。市民パーソナリティーが担当する平日の朝、昼、夕方の生放送番組が柱。2017年4月から鹿行5市に放送エリアを広げた。放送は、スマートフォンやパソコンからも聴取できる。
 公式ホームページは、http://www.767fm.com

 

 

 新型コロナの影響で、自宅で過ごす時間が増え、ラジオを楽しむ人が増えている。県内のラジオ局を巡り、魅力を紹介する。

 

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