念願の妖怪通りが実現 永町商店街(茨城・大洗町)
自店の前に展示された妖怪、天の邪鬼の絵を見る今関さん

 大洗町磯浜町の永町商店街の街灯に先日、約90枚の妖怪の絵が展示された。すべてに、日本各地に伝説などとして伝わる別の種類の妖怪が描かれている。すべて、この取り組みのために描かれた絵で、一部の顔は展示場所に近い商店の商店主に似せてある。「これを機に、妖怪商店街なんて呼ばれたらうれしい」とは、同商店街の会長で、飲食店ちゅう心を営む今関雅好さん(53)。

 諦めかけていた町おこしの企画が、具体化したものだという。発案は5年前。当時は、妖怪ではなく、ゾンビをイメージしていた。「ゾンビの遊び心は大洗のイメージにフィットすると思った」と今関さん。企画会社などとも連携して計画を進めていたがコロナ禍で保留になった。

 妖怪の絵の展示は、同商店街で理髪店を営む苅込加奈子さんの案だ。

 苅込さんは、子どものころから妖怪図鑑を愛読しているという妖怪マニア。絵を描くのも好きで、絵本を出版したことがあるほど。「妖怪の絵を描けるだけでうれしい。それをみんなに見てもらえるならぜひやりたい」と、今関さんに申し出た。絵は、仕事の空き時間にこつこつと描き上げた。

 ちゅう心の店先に展示されているの妖怪は、「天の邪鬼(アマノジャク)」。顔は今関さんに似せてある。最初、苅込さんは、今関さんをモチーフにした座敷わらしを提案したが、「もっとかっこいいのはないの?」と代案を求められた。次の案の天狗(てんぐ)も断られた。結果、「『素直じゃない』という意味合いが含まれる天の邪鬼に落ち着いた」と苅込さん。

 展示は夏限定の予定。

 

 

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