
大子町頃藤の「うるし処(どころ) 富加家(ふかや)」は、同町特産の漆をPRする店。漆器の展示販売と、各種漆体験も行っている。漆体験は、漆塗りや漆かきなどだ。
眺めのいいカフェもあり、「大子の自然の中で、漆の魅力を体感してください」とは、店主の深谷雄一さん(65)と、洋子さん(66)夫婦。
オープンは昨年11月。雄一さんは、元町役場職員で、漆工芸を趣味にして22年ほど。町産漆の振興と漆工芸の発展を目的に活動する「大子漆工芸くらぶ」の代表でもある。
開店のきっかけは、観光客らから同会に、「漆の作品を見てみたい」「漆塗り体験をしたい」などの声がクラブに寄せられていたこと。素人の自分が店を持つなんてと思っていたが、「地元の役に立てるなら」と、思い切った。
展示販売している漆器は、深谷さんや仲間が、町産の漆を使って仕上げた箸や皿などのほか、青森の「津軽塗」、福島の「会津塗」など4産地のもの。
体験は、「蒔絵(まきえ)」「漆塗り(全5~10回)」「金継ぎ(同)」「漆掻(か)き」の4つで、体験料は1回2200円、漆かきは3300円。すべて事前予約制。漆かきは7月~11月のみ。
カフェは、洋子さんの担当。おすすめは、店の周囲で育てたブルーベリーを使ったドリンク。ブルーベリーとチーズを使ったパスタ(ドリンクとヨーグルトとのセットで1400円)もある。
営業は、金、土、日、月曜の午前10時~午後5時。不定休あり。同店☎090・4370・9118。