「夏休みの思い出」をテーマに、子どもたちが絵筆を振るった「第37回チビっ子夏の絵コンテスト」の審査がこのほど行われ、幼児、小学校低学年、同高学年の3部門で、最優秀賞1点、読売茨城タウンニュース社社長賞1点、優秀賞2点、佳作6点、奨励10点、全作品の中から読売新聞水戸支局長賞1点の計61点が決まりました。応募数は、幼児1012点、低学年1631点、高学年891点の計3534点でした。
昨年からの新型コロナウイルスの影響が残ったせいか、近所の公園で虫捕りをしたり、家族で線香花火をしたりと、日常の一コマに目を向けた作品が多く寄せられました。一方で、人々でにぎわう花火大会の様子を描くなど、コロナの終息を願った作品もありました。
特別審査員の三好義章さん(元ひたちなか市立前渡小校長)と飯村敏江さん(元水戸市立国田小教諭)は、「日常の中に自分なりの感動を見つけて描いた、個性の光る力作が多くありました」と、講評しました。
幼児の部最優秀賞は、水戸市の横田桃々ちゃん(5)の「はなびたのしいな」。明るい色使いで、花火の音まで聞こえてきそう。背景を白くしたことで、花火の華やかさや人物の表情が浮き上がりました。
絵は、友だちや家族と花火をしたことを描きました。コロナ禍の中で、久しぶりの楽しい出来事だったそうです。「打ち上げ花火もして、楽しかったよ」と桃々ちゃん。
低学年の部最優秀賞は、鹿嶋市の根本望愛さん(7)の「うみでであったかわいい魚たち」。人物の手足に動きがあり、魚たちもカラフルで、みんなとっても楽しそうです。
望愛さんは、海の中にもぐった経験はまだなく、想像で描いたそうです。海辺で遊んだり、父親が釣ってきた魚を見るのが好きで、「タコやカニ、イカなどを、楽しくたくさん描きました」。
高学年の部最優秀賞は、 水戸市の益子蒼君(11)の「ツインリンクの大絶景!」(作品はページ上部)。ドローンで撮影したかのような、奥行きのある構図が見事。人物の表情も豊かです。蒼君は、幼児の部、低学年の部でも最優秀賞に輝いています。
絵は、写真をもとに、約1週間かけて描きました。筆は太さの違う5本を使い分けたそうです。「ワクワクした気持ちと、頂上から見た景色の雄大さを表現しました」と、蒼君。
読売新聞水戸支局長賞は、茨城町の助川晴紀君(5年)の「楽しかった磯遊び」。3人の人物をうまく配置し、画面に奥行きを生んでいます。多彩な魚たちへの観察眼も光ります。
絵は、家族で磯遊びに行ったときのことを描きました。見つけた魚はすべて写真に撮り、写真でよくわからないところは図鑑を見て調べて描いたそうです。「どの魚も丁寧に描きました」と晴紀君。