自分たちの舞台で有終 東海中と東海南中の吹奏楽部員たち
感謝の気持ちを込めた東海中の演奏

 東海村立東海中学校と同東海南中学校の吹奏楽部員たちがこのほど、新型コロナウイルスの影響で直面した無念を乗り越え、納得の演奏を披露した。

 両部員が昨年から目標にしていたのは7月に開催予定だった県吹奏楽コンクール。新型コロナウイルスは、同コンクールを含め多くの演奏会を中止に追い込んだ。

 部活動自体、3月から活動の自粛を強いられていたが、「コンクール中止を聞いた部員たちの落胆ぶりは、慰めの声も掛けられないほどだった」とは、東海中吹奏楽部顧問の鈴木佑美教諭。

 演奏したのは、県コンクールの中止を受けて開催が決まった「東海村立中学校吹奏楽部演奏会」の舞台。会場は東海文化センター大ホール。選曲や進行は、顧問らのアドバイスを受けながら、部員たち主体で決定した。客席には、部員たちの思いを知る保護者や両校教諭などが顔をそろえた。

 発表時間は、両部とも約1時間。東海中学校は、コンクールの課題曲だった「吹奏楽のためのエルマーチ」や、3年間吹き続けた「学園天国」などを演奏。東海南中学校は、背中に「一音心奏」と書かれたユニフォームをまとい、「おどるポンポコリン」の演奏に合わせて1年生がダンスを踊るなどした。

 東海中吹奏楽部部長の川口優羽さん(3年)は、「一つ一つの音に感謝の気持ちを乗せた」と満足げ。東海南中吹奏楽部部長の植田杏さん(同)も、「精いっぱい楽しめた。悔いはない」と笑顔を見せた。

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