ごみの展示に学び、楽しむ 山元さんらのごみ拾いグループが主催(茨城・日立)
展示会場でトングを持つ山元さん

 海岸清掃などで収集したごみを展示して、地域のごみの現状を伝えるとともに、展示方法を工夫してアートとして楽しもうという催しが、日立市久慈町の同市立南部図書館で開かれている。13日まで。同市の久慈浜海水浴場などで海岸清掃活動に取り組むグループ「ゴミ拾いボランティアブルースカイ」主催。

 メインの展示物は、ブルーシートの上に並べた「過去3回の活動で集めたごみの一部」と、グループ代表の山元隆さん(65)。内容は、空のペットボトル、ガラスの破片、網、バケツ、バーベキュー用の鉄板などさまざま。

 アートは、ごみを素材にしたオブジェなど。グループの活動報告を兼ねた写真の掲示もある。

 山元さんは、ごみ拾いを生活の一部にして10年ほどになるという。きっかけは、趣味で、ボートレジャーの一種のカヤックを始めたことだ。

 始めて間もないころのこと。帰り支度をしていると、鉄板やトングなどのバーベキューセットが捨てられているのに気付いた。楽しませてくれた自然へのお礼のつもりで、それらを拾って帰った。

 その翌日、いつもの出勤ルートに、たばこの吸い殻などのごみが落ちているのが目に付いた。前日の延長で拾おうとも思ったが、「日常の中ではなかなかできないもの」。そこで、前日拾ったトングを持ち出すと、抵抗なしで拾うことができて、「しかも気持ちが晴れた」。

 週末ごとに、トングを持って海岸へ出掛けるようになった。散歩の人、サーファー、ヨガ愛好家など、あれよあれよと仲間が増えて、グループを結成。昨年の夏には、大がかりな海岸清掃イベントを開き、その後、数回にわたり、ごみの展示会も行った。

 同グループは、定期海岸清掃を毎週土曜の午前7時から、久慈浜海水浴場で行っている。

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