芸術的視点で震災見つめる 「3・11とアーティスト 10年目の想像」
加茂昂《福島県双葉郡浪江町北井出付近にたたずむ》2019 撮影:加藤健

 展覧会「3・11とアーティスト 10年目の想像」が、水戸市五軒町の水戸芸術館現代美術ギャラリーで始まった。5月9日まで。

 2011年3月11日に発生した東日本大震災から今年で10年。同展は、「想像力の喚起」という芸術の本質に着目し、過去のものとなりつつある大震災と現在の私たちをつなぎ直し、語り継ごうとする作家7組の作品を紹介する。

 作家の1人、藤井光さんの作品は、「差別」について考えた映像作品。かつて、キング牧師の暗殺事件を受けて白人の差別意識を嘆いたアメリカ人教師が、1960年代に行った伝説の授業を、大震災後版に書き換えて、日本の小学生と再演したという内容だ。大震災にまつわる忘れられない出来事をつづった手記を募集し、公開する「10年目の手記」のコーナーもある。

 入場料一般900円。高校生以下、70歳以上は無料。3月11日は入場無料。月曜休館。同館☎︎029・227・8111。

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