日本丸たこ初飛行 40年来の夢 リタイアを機にかなえる(茨城・水戸)
日本丸と荒川さん

 水戸市双葉台の荒川進さん(74)はこのほど、日立市の海岸で、自作の高さ約1㍍、幅約70㌢の立体だこの“初フライト”に成功した。「気持ちよさそうに飛んでくれた」と、喜ぶ荒川さん。

 

初フライトの様子初フライトの様子(荒川さん提供)

 

 たこは、帆船の日本丸をモチーフにしたもので、「日本丸」と名付けている。

 製作したのは2年ほど前。本で見た図面をもとに、ヒノキ材や竹ひご、障子紙などを使って約3か月かけて製作。18枚ある帆の張り具合が大事だといい、竹ひごを火であぶるなどして微妙な角度に仕上げた。

 日本丸の製作は2度目。30代の頃、たこ揚げ大会に参加しようと製作したが、風に恵まれず、落ちて壊れてしまった。当時の図面が出てきたことをきっかけに、再挑戦することにした。

 荒川さんは、元自動車整備士。退職後、夫婦で服飾雑貨の店を営んだ。細かい作業が好きで、店では、色画用紙で細工を施した季節のショップカードなどを作った。「私が作っていると思われていたけれど、主人なんです」と、妻の淑子さん(76)。

 店が忙しく、店の休日には風がなかったりと、日本丸はなかなか揚げられなかった。

 昨年12月に店を閉め、時間ができたことから、先月に、夫婦で海岸沿いの温泉施設への旅行を企画。「海風を受ければ揚がるかも」と思い立ち、日本丸を持参して出かけた。

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