【茨城再見聞】希少な佃(つくだ)煮「大えび赤煮」 霞ケ浦湖畔の大輪水産(行方)
加工場で大えび赤煮を持つ大輪さん

茨城再見聞

 行方市麻生の大輪水産はいま、自慢の「大えび赤煮」の生産作業で忙しい。霞ケ浦で先月から、川エビなどを対象にしたトロール漁が始まったからだ。

 大えび赤煮は、体長5㌢前後の大きな川エビの佃煮。このサイズの川エビは希少で、通常はから揚げなどの素材として、冷凍して出荷される。大輪水産の大輪茂七さん(55)は、「霞ケ浦の水産品のおいしさを、多くの人に伝えよう」と、数年前から大えび赤煮を作り始めた。昨年は、県水産製品品評会で、最高賞の「農林水産大臣賞」を受賞した。

 塩味のまろやかな白しょうゆでベースの味付けをしている。大輪さんは、「エビが大きいため、エビのうまみが強く感じられる」と自信を込める。

 川エビの佃煮は、静岡や愛知県方面に出荷されるものが大半だという。かつて浜名湖や琵琶湖が川エビの産地だったが、水揚げ量が減少して、霞ケ浦産が重宝されるようになった背景がある。

 90㌘入り350円前後。販売は年末までの見込み。同社のほか、白帆の湯(同市麻生)内直売店で販売。品切れの場合あり。同社☎︎0299・95・7220。

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう