南の島からミヤコカナヘビ(茨城・日立)
草の間を進むミヤコカナヘビ

 日立市宮田町の市かみね動物園はこのほど、絶滅危惧種に指定されているトカゲの仲間「ミヤコカナヘビ」の展示を始めた。ミヤコカナヘビは、全長約30㌢、全身が明るい緑色で、体の4分の3ほどもある長い尾が特徴。「魅力的な姿を見て、自然界で置かれた現状や問題を知ってもらえたら」と、同園園長の生江信孝さん。

 ミヤコカナヘビは、沖縄・宮古諸島にだけ生息する日本固有種。生息地の開発や外来生物による影響などから数が減っていて、国と日本動物園水族館協会が連携して、繁殖や研究を行っている。

 同園では、ミヤコカナヘビの導入に先立って、近縁種のアオカナヘビの飼育を行い、飼育技術の向上と環境整備に努めた。2021年3月に、東京・上野動物園からミヤコカナヘビ10頭を導入し、1年で18頭の繁殖に成功した。

 展示では、宮古諸島に育つ草を入れた水槽の中で、チョロチョロと動く様子が見られる。ミヤコカナヘビの保全活動について紹介したパネルも展示している。

 市内の江口祥右君(助川小3年)は、「小さくてかわいい。また見に来たい」と話していた。

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