神栖市東深芝の神栖駅構内でこのほど、同駅に停車する車両の撮影会が行われ、鉄道ファンら約30人が参加した。同駅を一般に開放したのは約15年ぶりのことだった。
同駅は、鹿島臨海鉄道・鹿島臨港線の施設。貨物列車専用駅のため、一般には、駅としての印象が薄いが、鹿島臨海工業地帯の製品などを北海道や九州にも輸送するための重要な拠点だ。
駅が誕生したのは約50年前。鹿島臨港線が開通したのと同時で、同線は現在の鹿島サッカースタジアム駅の場所にあった北鹿島駅と、神栖市東和田の奥野谷浜駅間の19・2㌔をつないだ。
1978年から5年間は、一部で旅客営業をした。一部とは、鹿島神宮駅から、現在は廃止となった鹿島港南駅間。鹿島港南駅は神栖駅の一駅先だった。
「知る人ぞ知る重要拠点」として、鉄道ファンらの注目は、かねてから高く、「それらを受けて今回の撮影会を開いた」と同鉄道の松尾直哉さん。参加者の一人の同市出身の五十嵐千晶さん(34)は、当日の様子をSNSで発信する予定だという。「茨城の隠れた魅力を探して回るのが楽しくて仕方ない」と喜んだ。