期待と、寂しさも混じる卒業証書作り 旭北小学校(茨城・鉾田市)
ケナフを加工した卒業証書用紙を持つ6年生

茨城再見聞

 鉾田市立旭北小学校(岡田奈奈校長、児童数69人)で、ケナフを原料にした卒業証書作りが進行している。同校で、約30年間にわたって続く取り組みだ。

 ケナフは、アフリカ原産の植物。採取できる繊維が多いため、紙などの原料に使われることがある。

 作業の主役は、3月に卒業する6年生7人。ケナフの栽培から取り組んだ。

 1月に紙すきを終えて、校内で乾燥。すでに「紙」と呼べる姿に仕上がっている。今後、印刷業者に届けられて、3月の卒業式で、児童のもとに戻る。

 6年生はほかにも、卒業と入学に向けたさまざまな活動に取り組んでいる。学生服の採寸は終えて、卒業式の練習はいよいよ本番。卒業アルバムの制作も続く。

 それぞれの心には、さまざまな思いが交差する。新生活への期待の一方で、クラスメイトが3つの学校に分かれることへの寂しさ、同校が来年度いっぱいで統合されることも、思いを複雑にする。

 「ここは、小学校に入る前からの遊び場だった」とは西村隼人さん。鈴木花恩(かのん)さんは、「自然と友だちがいっぱいの北小が大好き」と話している。

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