常陸大宮市高部にある国登録記念物の庭園「養浩園(ようこうえん)」でこのほど、地元の美和小学校(綿引英樹校長)児童が、庭の整備作業を体験した。
地元の文化財について学ぼうという、文化庁の「文化芸術による子供育成推進事業」で行った。
参加したのは5、6年生21人。全国各地の庭園の保存継承を行っている「文化財庭園保存技術者協議会」の庭師ら5人が講師を務めた。
まず、近くのセンターで整備で使うミニほうき「手ぼうき」作りに挑戦。庭師は道具を手作りすることも多いという。子どもたちは、材料の竹の枝を切りそろえたり、銅線でまとめたりして、長さ45センチほどに仕上げた。
その後、同園に移動して、手作りの手ぼうきで落ち葉などを掃き集めた。講師の1人、君島幸治さん(42)は、「コケの上は、ほうきで払うことで、胞子が広がり、コケの保存にもつながる。あまり踏まずに、優しく掃いて」などとアドバイスした。
5年生の圷真和君(11)は、「作ったほうきは、とても使いやすくて驚いた。庭師さんの仕事ぶりはかっこよかった」と、笑顔だった。