風船が運んだ少女の夢 植物公園 実現へと粋なはからい(茨城・水戸)
植物園職員のアドバイスを受けながら、客の注文を聞く塩辺さん

 水戸市小吹町の市植物公園でこのほど、レストランを営むのが夢という小学生、たった1人が参加する仕事体験会が行われた。

 小学生は、常総市立水海道小学校1年の塩辺愛莉さん(6)で、いきさつはこう。

 塩辺さんは6月24日、同小で行われた創立150周年記念事業の催しで、夢をしたためた手紙を付けた風船を飛ばした。手紙に書いたのは、「れすとらんやさんになりたい」。7月5日、同園近くの池で、同園職員が手紙が付いた風船を見つけた。「離れた場所からの、こんな幸せなメッセージを受け取れたことがうれしかった」と、同園の宮内元子さん(40)。同園は、「夢実現プロジェクト」と題して、仕事体験会の準備を始めた。

 仕事体験会当日、塩辺さんは、同小の教員と、家族4人とともに来園。レストランに着くと、自宅から持ってきたエプロンと三角巾を身につけた。

 先生や家族が客となり、カレーや冷やし中華、かき氷などを注文。塩辺さんは、メニューを聞きとったり、料理を各テーブルに運んだりと、大忙し。初めての体験に緊張しながらも、最後までやり切った。

 家でも料理のお手伝いをするという塩辺さん。「メニューを聞くところが緊張したけれど、楽しかった」と振り返った。父親の利章さん(38)は、「夢みたいなプレゼント。家族にとっても、夏休みのいい思い出になりました」と、話していた。

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