地域の介護、障害者支援事業所などでつくる水戸市の「四中圏域ねっとわーく」は、認知症の高齢者への声のかけ方の動画の作成に取り組んでいる。今年度中に完成させて、動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開するほか、地域での活用を呼びかけるという。
このほどは、同市酒門町の「フロイデ総合在宅サポートセンターみとけやき台」を拠点にして撮影会を実施=写真。出演したのは、会のメンバーと地域住民。内容は、道に迷って座り込んでいる認知症の女性に、通りかかった男性2人が声をかけるというもの。
男性たちは、女性と向かい合って、女性と目線を合わせるように腰を下ろし、ゆっくりとした口調で話しかけた。
同会は、地域に住む認知症の人が、道に迷ったり困ったりしたときに、早期発見、保護につながるような取り組みを活動の一つとしている。2016年からは「地域で見守り声かけ訓練」を実施。メンバーが認知症の人の役となって地域を歩き、地域の人に声をかけてもらうというもの。今年度は新型コロナウイルスの影響で訓練が行えず、動画を作ることにした。
「認知症と思われる人に、どう声をかけたらいいかわからないという人が多い。気軽に声かけできる地域づくりにつなげたい」と、メンバーの1人で、介護福祉士の坂本浩司さん。