十サル十色 冬のニホンザル舎 かみね動物園(日立)
6、7匹が身を寄せ合うサル団子

茨城再見聞

タワー頂上のサル

 「厳冬期のニホンザル舎も見どころが多いもの」とは、日立市かみね動物園のニホンザル担当飼育員、染谷裕也(よしなり)さん(29)。注目してほしいのは、サルの風貌と、振る舞いの2点という。

 風貌を見どころにする理由の1つが、冬毛。冬毛は長く、体を一回り大きく見せる。また、特に雄は、顔や尻の赤が鮮やかさを増して、いかにもサルらしい。赤の鮮やかさは、11月~3月が、繁殖シーズンに当たることが影響しているという。

 振る舞いの見どころは、「サル団子」と呼ばれるもの。寒さをしのごうとサルが身を寄せ合う様子を指し、季節の話題として報道されることもある。

 「寒さを耐えているなんて、かわいそう」と同情する声も聞かれそうだが、染谷さんは、「ニホンザルは、雪の中でも元気に走り回るもの。寒さをしのぐための振る舞いであるのは確かだが、命に関わるということではない」と話す。

 確かに、ニホンザル舎を見わたせば、サル団子ができている一方で、タワーの最上段で寒風にさらされているサルがいたり、のんびり毛繕いを繰り返すカップルらしき2匹がいたりする。

毛繕いするサル

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