守り継がれる里山の美しさ 薄葉沢の滝群(茨城・常陸太田)
薄葉沢の見どころの1つ。水嶋さんは、周辺を「薄葉沢の七曲がりの渓瀑」と呼んだ。水嶋さんが2004年に撮影

茨城再見聞

 常陸太田市の旧里美村の小中地区を流れる薄葉沢は、小さな滝が連なるなど、見どころが多い。よみうりタウンニュースが2005年に発行した滝写真ガイドブック「茨城の滝」では、「薄葉沢の滝群」として紹介。同時期に旧里美村が制作した地域の自然紀行パンフレット「里美の休日」でも、薄葉沢沿いの散策路が写真付きで紹介されている。

 それぞれの発行、制作から年月を経たが、薄葉沢の魅力は変わらない。蒸し暑い今の時期は、景観の美しさだけでなく、マイナスイオンを含むであろう自然の涼しさが、足を踏み入れたすべての人の表情を緩ませる。

 「茨城の滝」と「里美の休日」は、記録写真家として県内各地を撮影した水嶋保さんの作品で構成されている。
 茨城の滝のあいさつ文で水嶋さんは、「自然の美しさに触れて自然を愛することは、それを有りのままに守り継ぐ何よりの力になると、強く信じております」と残している。

 その水嶋さんが旅立った。多くの功績に感謝すると同時に、遺志を継ぐことを、心に誓う。

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう