食卓に春を呼び込む 樫村さんの菜の花パスタ(茨城・日立)
菜の花をたっぷりのせると、春らしさが増す

 日立市十王町伊師の有機野菜農園「樫村ふぁ~む」では、先月から、春野菜の一つの菜の花の収穫が始まった。同農園では、収穫時期をずらして5種類を栽培。現在は「チンゲン菜花(ナバナ)」、3月中旬からは「白菜菜花」が旬を迎える。

 菜の花は、アブラナ科の野菜の花芽のことで、種類によって苦味に違いがあるという。「好みの菜の花を探してみても。これから出る白菜の菜花は、苦味がほとんどないくらい」とは、同農園の長男で、5人兄弟一の食いしん坊という樫村健生さん(35)。

 健生さんがよく作る菜の花の料理は、パスタ。

 作り方は、①フライパンにニンニクと鷹の爪を入れて、オリーブオイルで炒めて香りを出す②❶にベーコンを加える③菜の花は、湯に塩を加えてさっとゆがいておく④❷にゆでたパスタと❸を加えてあえ、カツオだし、昆布つゆ、しょうゆで味を付ける。仕上げにバターを加える。

 菜の花は、緑色が濃くなったらさっと湯からあげるのがポイント。「春キャベツを加えても。自由にアレンジしてください」。

 同農園は、初代の健司さん(64)が山を切り開いて開園して45年。土地に根付き、息の長い農業をと、有機栽培にこだわり、約100種類の野菜を育てている。父の思いを継いで、3男の智生さん(32)が2代目に。健生さんは配達を担当している。

 

健司さん、健生さん、智生さん健司さん(中央)、健生さん(右)、智生さん(左)

 

 菜の花は、「花が咲いてしまったら、もう食べられないの?」という質問をよく受けるというが、「食べられますよ」と、母親の見江子さん(61)。おすすめは、ちらしずしの具にすること。「さっと塩ゆでしてご飯にのせれば、皿の上が菜の花畑のように華やかになりますよ」

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