笠間市友部駅前の地域交流センターともべ「トモア」に、実物大の零式艦上戦闘機(ゼロ戦)の模型が展示されている。
同模型は、映画「連合艦隊司令長官 山本五十六」(2011年)の撮影で使用されたもの。青森の三沢航空科学館が所有していたものを、同市旭町の筑波海軍航空隊記念館が譲り受けた。同記念館は、筑波海軍航空隊基地の跡地にある。
垂直尾翼に書かれている「V-128」は、当時の日本海軍のエースパイロットの坂井三郎の搭乗機であることを示す機体番号。坂井が初めて空を飛んだのが、筑波海軍航空隊基地だった。
展示は、胴体のみで、主翼、プロペラ、エンジンなどは、同航空隊記念館が保管。今年度中をめどに、完全な状態での展示を予定している。
同センターと同館の代表の金沢大介さん(50)は、「機体の展示は感慨深いものがある。当時の景色を思い描き、戦争について考えてほしい」と話している。