神栖市堀割の渡会建具店は、伝統的な建築技術の組子細工で仕上げたコースターを製造している。組子細工は、主に細い木材を、くぎや金具を使わずに組み合わせて、幾何学的な模様を仕上げるもの。障子や欄間などの枠の間に、飾りとして付けられることが多い。
同店は大正中期創業。当代で、3代目の渡会利一さん(68)は、2006年に卓越技能者の現代の名工を受章。現在は、4代目で、木製建具の一級技能士の誠俊さん(45)と親子で運営している。
2人は、住宅事情の変化で、需要が減少している組子細工などの技術を、後世に残そうという活動にも熱心。コースターの製造も、その一環で、昨年始めた。
「木の温もりと、伝統技術の美しさやたくましさを同時に味わってもらえる商品」と2人。
コースターは、4300円から。大きめのトレーなどもある。受注生産が基本。同店☎︎0299・92・0744。