町の思い出つなぎたい 大子ドレメ美術館
武石さんのわらぼっちを描いた作品の前で、武石さん(左)と佐藤さん(右)

茨城再見聞

 大子町大子の「大子ドレメ美術館」は、3月にオープンした私設美術館。1926年建築の洋風の建物の1階部分を改装した。レトロな雰囲気も魅力だ。

 この建物は、雑貨店として建てられ、その後は洋裁学校「大子服装学院」として利用された。町の女性たちが花嫁修行などを目的に通ったといい、洋裁様式の「ドレメ式」から、「ドレメ」という愛称で親しまれた。2019年の台風で浸水被害を受け、取り壊されることになったが、元町役場職員で、絵画制作が趣味の佐藤清子さんが、「町の思い出のある建物を残したい」と購入した。

 現在は、町内の洋画家で、わらぼっちを描くことをライフワークとしている武石絹枝さん(85)の個展を開いている。わらぼっちは、稲刈り後の稲わらの保存方法として受け継がれてきたもので、秋から冬にかけての田んぼの風物詩。美術教師として県立大子二高に赴任した時、同町のわらぼっちの立ち姿にひかれたという。展示は、日展入選作など36点。5月30日まで。

 場所は、筑波銀行大子支店の向かい。午前10時~午後4時(30日は午後3時まで)。水、木曜定休。電話はなく、フェイスブックのページがある。

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