県内各地の野菜生産者と消費者をつないで、鮮度のよい野菜の流通効率をアップさせようという「やさいバス茨城」というプロジェクトが、本県の広い範囲で展開し始めた。
昨年9月につくば市エリアと水戸市周辺の県央地区をつなぐルートがスタート。今月4日からは、常陸太田市と日立市などの県北地区と県央地区をつなぐルートもスタートした。両ルートが連絡することで、県北地区とつくば市エリア間でも野菜の売買が可能になる。
生産者と消費者は、バス(トラック)とインターネットを通してつながる。まずは、生産者が出荷可能な野菜と個数をインターネットの専用サイトに掲載する。インターネットに希望の野菜を見つけた消費者は、希望の数を含めて注文する。
バスは、路線バスと同様にルートを、バス停を巡る形で運行する。現在は週に1度金曜に運行。
注文を受けた生産者は、都合のいいバス停に野菜を届ける。バス停には、野菜を保管するためのロッカーなどがある。バスの運転手はバス停で野菜を回収して、注文者が指定したバス停で下ろす。注文者はバス停まで取りに行く。
代金は、インターネット上でやりとりされる。野菜の販売金額は生産農家に任されていて、運営会社は、販売金額の15㌫を手数料として受け取る。
運営するのは静岡県に本社があるプロジェクト名と同名の会社。静岡県では、同様のプロジェクトが2017年に始まっていて、神奈川、長野、千葉、愛知、広島県などにも広まっている。本県での運営では、県、スーパーチェーンのカスミ、一部のJAも協力している。
生産者と消費者(購入希望者)は現在も受付中で、専用サイトから申し込みできる。
参加生産者の常陸太田市の布施大樹さんは、「農家と地域の可能性を広げるものとして期待している」、バス停になっていて、出品者でもある日立市のあかつ水産の船橋良太さんは、「夢が広がる取り組み」と話している。やさいバス☎︎0548・27・1035。
専用サイトは、こちら。