
神栖市立横瀬小6年生の根本藍花さんがきょう、あすから兵庫県で行われる卓球の全日本選手権出場へ向けて出発する。藍花さんの全日本選手権出場は4回目。これまでの最高位は、2年生のときのベスト16。ベスト8に入れば日本ランキング入りし、夢でもある日本代表入りの可能性が膨らむ。
今回は、小学生としての集大成の意味も含まれている。父親の卓也さんは、「これまでとは違った緊張感で練習に向きあってきた」と話す。卓也さんも、関東大会に進出した経験のある卓球経験者。
藍花さんの最大の武器は、「王子サーブ」。元日本代表の福原愛さんが多用したことで知られるサーブだ。特徴は、繰り出すボールの回転数が多く、レシーブが困難であること。ボールを空中高くに投げ上げて、落下速度を利用しながら打つことで実現する。小学生では、全日本選手権レベルでも扱える選手が限られる。
王子サーブには、“もろ刃の剣”の側面もある。落下するボールに会わせて、しゃがみながら打つため、レシーブへの反応が遅れがちになるのだ。「覚悟が求められるサーブ」と卓也さんは話す。
兵庫では、試合以外の楽しみもある。試合後に水族館「神戸須磨シーワールド」を訪ねることだ。藍花さんには、ドルフィントレーナーになるという夢もある。藍花さんは、「友達にお土産を買うのも楽しみ。この夏を、全力でがんばって、全力で楽しみます」と笑顔を輝かせた。